月見草油とは、「王の万能薬」と呼ばれた月見草の種から採取され、貴重なγ-リノレン酸を含むオイルです。

月見草油の主産地は北米、イギリス、中国、地中海沿岸など。アメリカ東部の先住民インでディアンの間では、皮膚病、ぜんそく、炎症などの治療薬として用いられていました。ヨーロッパでも、月見草は薬草として使われた歴史が長く、「王の万能薬」という愛称がついています。

必須脂肪酸のリノール酸が約70%で、大変軽くのびのよいスキンケアオイルです。

アロマテラピーでは、マッサージオイルや美容オイルとして使われます。アロマテラピーのお店では、ベースオイルとしてマッサージ用の月見草油を手に入れることができます。

月見草油の最大の特徴は、約9%のγ-リノレン酸を含んでいることです。アトピー性皮膚炎の原因としてα-リノレン酸の不足が言われる場合と、このγ-リノレン酸の不足が原因とされる場合があります。

アトピー性皮膚炎の方にかぎらず、確かにさまざまな肌の不調にとって、月見草油との相性がいいという人もいれば、くるみ油、パンプキンシード油、ククイナッツ油やローズヒップ油、しそ油、えごま油、亜麻仁油などのα-リノレン酸系のオイルのほうが肌に合うという人もいます。

自分はどのタイプなのか、素材としてのスキンケアオイルとの相性位は、最終的には各人が確かめてみるしかありません。それぞれのオイルの一般的な特長胃を理解した上である程度のねらいを定めて試してみましょう。

海外では、食用意の月見草油も一般に使われています。日本では食用の月見草油は手に入れにくいのが現状ですが、化粧用、アロマテラピー用のものなら手に入れることはできます。

月見草油は、リノール酸とリノレン酸の割合が大変高いので、とてもデリケートで痛みやすいオイルです。開封後は冷蔵庫に保存し、品質保持期間内に使うようにしましょう。