健康でキレイな肌にはタンパク質が必要
人間の体は、タンパク質で成り立っているといっても過言ではありません。内蔵や血液、筋肉も、肌も髪も、すべてタンパク質が材料で出来ています。
肌の潤いを保つ天然保湿因子(NMF)や、ぷるんとした弾力を肌にもたらすコラーゲンやエラスチンの原料もタンパク質で出来ています。
また、タンパク質にはターンオーバーを促進する働きがあるため、メラニンの排出を促し、くすみやシミの予防もしてくれます。このように、肌のためになくてはならないタンパク質ですが、日本女子は不足しがちなのが現状です。
美しい肌は、健康な肌から生まれるのですから、タンパク質は美肌作りに欠かすことのできない大変重要な栄養素です。タンパク質をしっかり摂って健康で美しい肌をつくりましょう。
タンパク質はアミノ酸の集合体
アミノ酸が100個単位でつながったものがタンパク質です。100個以下のものがよく聞くペプチドです。
これらはアミノ酸に分解されてから体に吸収されるため、アミノ酸の個数が少ないペプチドやアミノ酸単体のほうが腎臓や肝臓に負担をかけずに吸収することができます。アミノ酸はタンパク質を構成するレンガのピースのようなものです。
アミノ酸は健康で美しい肌、髪、爪を作る
肌も髪も爪も、ケラチンというタンパク質からできているため、タンパク質を構成するアミノ酸を十分に摂ることは、健康な肌や髪を作ることになるのです。
アミノ酸は肌の水分を保つNMF(天然保湿因子)の材料。アミノ酸の摂取量を増やすと、肌の水分量が増したという研究報告もあります。また、メラニンの生成をコントロールし、シミを防ぐシステインもアミノ酸の一種で、内側から日焼けを防ぐ効果もあります。
必須アミノ酸
私たちの体の約6割が水分、その残り約7割がタンパク質で構成されています。心臓などの臓器、骨や筋肉、肌もタンパク質によって作られ、酵素やホルモン、DNAの形成などにも関与しています。
人間が生きていくうえで欠かせないタンパク質ですが、実は、体内で作り出せないものがあります。それが「必須アミノ酸」です。人間のタンパク質は、約20種のアミノ酸の複雑な組み合わせによって構成されています。
このうち人体で合成できない9種のアミノ酸を、必須アミノ酸といい、これは食事からしか摂ることができません。必須アミノ酸が不足すると、筋肉量が低下したり、たるみやシワの原因になります。
タンパク質を十分に摂ってアミノ酸の供給量を増やせば、美肌の条件である「保湿力」「弾力」「柔軟性」が高まり、ターンオーバーも促進され、健康で強い肌が作られるのです。
タンパク質を含む食品例
卵、牛肉、豚肉、鶏肉、魚類、貝類、魚卵、豆腐、納豆、チーズ、ヨーグルトなど。
タンパク質を多く含む食品には肉や魚、大豆や卵などいろいろありますが、食品によって含まれているアミノ酸はさまざまです。アミノ酸バランスのよい良質な食品を選んで、効率よく摂るようにしましょう。