カロリー制限ダイエットは老化する

カロリー制限ダイエットとは、消費カロリー>摂取カロリー、というカロリーだけを考えた、ダイエット法の王道のようなものでしょう。

カロリー制限のダイエットとは、炭水化物や高カロリーな肉や魚などを控えて、食事量を抑えることだと思っていませんか?

でもこれでは、体重とともに筋肉量も落ちてしまい、バストやヒップはもちろん、笑顔を支える表情筋も衰え、肌はたるんでしまいます。

さらに、食事量が足りないため、腸への刺激が少なくなって、便秘になることもあります。便がきちんと排出されないと、毒素が体内に吸収され、全身を巡って内側から肌を老化させてしまいます。

また、BMIが18.5以下の低体重の女性は、血液中の脂肪の量も低下しがちです。つややかな肌や髪のもととなる女性ホルモンの量が減少して、くすみや乾燥だけでなく、骨までもろくなってしまいます。

このように、きちんとバランス良く食べないカロリー制限ダイエットは、キレイになるどころか、女性を老けさせてしまうことになるのです。

BMI指数|肥満度を見る基準

BMI指数(Body Mass Index)とは肥満度を見る基準で、国際的に用いられている指標です。BMI=体重(kg)÷身長(m)という計算式で求めることができます。

最も病気になる確率の低い状態が22であり、25以上が肥満とされます。160cmの身長の女性なら、体重56kgがベストということになり、64kg以上あれば肥満という判断になるわけです。

BMIが18.5以下は低体重、低栄養と見なされ、寝たきりの高齢者と同じになります。食事で摂った栄養は、内蔵や生命維持に使われた残りが肌に供給されるので、栄養状態が悪ければ、当然肌の状態も悪くなります。きちんと食べなければ肌に栄養は行き渡らないのです。

カロリー制限ダイエットによる肌の影響は、乾燥する・くすむ・たるむ・むくむ。

肌以外の影響は、髪のツヤがなくなる・爪が弱くなる、などが挙げられます。

カロリーという数値だけを基準にして食べるものを決めるカロリー至上主義では、栄養価に優れた良質な食材もNGとなってしまい、栄養バランスが崩れてしまうのは当然のこと。体重は減っても、筋肉量も減って老け顔へ一直線になってしまいます。

体重は見せかけの数字

たいていの女性は体重の増減に敏感です。でも、体重がスタイルのよさを決めているわけではありません。

体重=骨+筋肉+脂肪+水分、ですので、たとえば、同じ質量なら、筋肉は脂肪より1.2倍も重く、筋肉量の多いアスリートなどは見た目より意外に体重が多いものです。体重だけを気にするよりも、BMIと体脂肪率を目安にしたほうが健康的な体型を手に入れることができます。

メリハリボディの体脂肪率の基準は約21%程度で、体脂肪率が17%を下回ると、月経が止まることもあるので注意が必要です。

また、外見はスリムでも体脂肪率は高い、隠れ肥満という人も要注意です。

人間の体の約60%は水分です。女性は月経前に水分を溜め込む時期があるので、1ヶ月に2kg前後の体重の変化はあります。だから、体重の増減に一喜一憂するのはもうやめましょう。

ダイエット中も栄養バランスを考慮しましょう

糖質は1gにつき水分を約3g抱え込むため、炭水化物を抜くと水分が排出され、ストンと体重が落ちます。ですが、炭水化物は食物繊維を含むため、腸内環境に悪影響が出てしまいます。炭水化物を完全に抜いてしまわず、野菜などを先に食べ、血糖値を急上昇させない食べ方をしたほうが得策です。

そして、ダイエット中に絶対欠かすことができないのがタンパク質です。肉、魚、卵、乳製品、大豆などをバランスよく食べ、筋肉が落ちて基礎代謝量が下がらないようにしましょう。肌の潤いを保つ良質な脂質を摂ることも重要です。

ダイエットを単に「体重を落とすこと」と考えている人は、もう時代遅れでしょう。

健康的で、かつ持続できるダイエット法は、食べすぎ飲みすぎをせず、適度な運動を生活に取り入れて、余分な体脂肪を減らすことになります。食事の量を極端に抑えることで、体重を落とすものでは決してあります。カロリー調整だけの減量では、体内の水分や筋肉が減っても、肝心の体脂肪は変わらず、体調まで壊しかねません。