いびきの原因
いびきといえば、太った中高年と相場が決まっていましたが、最近では、地響きのようなモーレツないびきをかく若い女性が目立ってきているとう話を聞きます。
「いびきをかくのが恥ずかしくて、友だちと泊りがけの旅行にいけない。」と、人には言えない悩みを抱える若い女性が少なくないそうです。
いびきの原因の一つに、顎の形があります。
堅い食べ物をよく噛んで食べる習慣が少なくなって、スマートなあごの女性が増えてきているようです。下顎が小さく後退気味の人は、仰向けになって寝ると、行き場を失った舌根部がのどの奥に落ち込んで、いびきの原因になりやすいのです。
いびきは、喉を通過する空気が粘膜を擦る摩擦音です。肥満体の人は、喉の内側にも脂肪がついて空気の通りが悪くなります。蓄膿症や首が太く短い人、年をとってのどの筋肉が緩んでも同じような状態になります。
睡眠導入剤を服用した際に、いびきが出ることがあるのは、薬の筋肉弛緩作用によって、喉の筋肉が緩んでしまうためです。
常にいびきをかく人は要注意
疲れている時や、お酒を飲んだ時など、一時的ないびきはよくあることですが、いつも大いびきをかくのは心配です。寝ている間に、酸欠状態になって体に負担がかかり、慢性的な寝不足や、高血圧、心不全を引き起こしかねないからです。
寝ている時に、呼吸が10秒以上止まる「睡眠時無呼吸症候群」が最たる状態です。重症の場合は、軟口蓋(口の天井)や口蓋垂(のどちんこ)の部分の切除手術やレーザー治療をしなくてはならなくなります。
横寝でいびき防止
いびきで悩んでいるなら、まずは、寝方を変えてみてください。
仰向け寝から横向き寝に寝方を変えるだけでも改善する場合が多いです。口内の粘膜部分が垂れ下がって、喉をふさぐ仰向け寝より、横向き寝の方がいびきの発生を軽減してくれます。
もし、仰向け寝から横向き寝に変え難い場合は、横寝用のまくらや、抱き枕が効果的です。
また、歯の噛み合わせが悪い人や、あごが小さい人は、歯科でマウスピースを作って睡眠時に装着する方法もあります。
高いびきは、人に迷惑がかかるだけではありません。病気のもとにもなりかねません。