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人の見た目を決めるサーチュイン
以前、「人は見た目が9割」(新潮新書)という本がベストセラーになりました。
人体内の老化状況も、9割が見た目に現れていると話す医師もいて、医学界でも「見た目と老化」に注目が集まっています。
皮膚科、形成外科、内科、歯科など各分野の医師たちが集まり「見た目のアンチエイジング研究会」という団体が存在するほどです。
きっかけは「サーチュイン」と呼ばれる長寿遺伝子が発見されたことです。
アンチエイジング効果が期待されるサーチュイン
サーチュインは老化スピードをコントロールする遺伝子のことです。
この長寿遺伝子が活発に働いている人は、見た目も若々しく健康的であることがわかっています。
医学界でいう「見た目」とは、皮膚、容貌、体型の3つをいいます。
細かくいえば、皮膚ならば肌のキメ・シワ・たるみなど、容貌ならば眼瞼・毛髪・骨の変化など、体型ならば脂肪のつき方や姿勢の良し悪しなどです。
人は年を取ることを避けられません。しかし、見た目の劣化の具合や老化のスピードは人によって差があります。その差に関係しているものの第一に、サーチュインがあげれているというわけです。
長寿遺伝子であるサーチュインは、米国のマサチューセッツ工科大学のレオナルド・ガレンテ博士らの研究によって、その存在が知らされました。
長寿遺伝子と聞くと、寿命が長くなることをイメージしますが、実はその効果はまだ明らかにされていません。
むしろ、サーチュインは、寿命を延ばすこと以上にアンチエイジング効果が注目されています。
見た目が若々しい人は、この長寿遺伝子が活発に働いているのです。長寿遺伝子は見た目を若返らせるのです。
誰もが持っている長寿遺伝子「サーチュイン」
サーチュインは、すべての人のDNAに組み込まれています。
若々しい人だけが持つ特別な遺伝子ではなく、誰もが生まれ持っている遺伝子です。
最近の研究により、メタボリックシンドロームの体ではサーチュインが眠ってしまい、働かないことがわかっています。
人が太ると老け、痩せると若返るのは、サーチュイン遺伝子がオンになっているかどうかの違いだったのです。
ですから、サーチュインをオンにするためには、体重を適正値まで落とす必要があります。
サーチュイン遺伝子をオンにする方法として、カロリー制限はよくいわれるところですが、問題があります。一度でもカロリー制限をやめると、すぐにサーチュインは働かなくなることがわかったのです。
人の場合、カロリー制限で若さを得ることは現実的に不可能だということです。
長寿遺伝子「サーチュイン」をオンにする方法
カロリー制限よりずっと現実的で、サーチュインをオンにする効果の高い方法は、次の2つがおすすめです。
適度な運動
激しすぎる運動や翌日に疲労が残るほどの強い運動をする必要はありません。じんわり汗ばむくらいの運動が理想的です。
食事は腹八分目
食事にほんの少し物足りなさを感じる程度のところで「ごちそうさま」をすることが、サーチュインをオンにする秘訣です。