椿油とは、椿の種を絞った油です。
日本では昔から、食用や灯用、薬用、化粧用、特に頭皮や整髪用の美容オイルそして使われてきましたが、その豊かな保湿力の理由は、全脂肪酸のうち「オレイン酸」を80%以上も含んでいるという点にあります。
オレイン酸は皮膚の老化予防の他にも、心筋梗塞、動脈硬化の予防にも良いとされています。
オレイン酸による保湿力という点では、オリーブオイルよりも高いわけですが、オリーブオイルにあるスクワレンは含まれていません。
「オレイン酸の保湿力がたっぷり欲しいけれど、スクワレンはいらない」という方にとっては、オリーブオイルよりも、椿油の方が相性がいいということがあるようです。
椿油は日本古来の伝統ある素晴らしい油なのに、その健康へのメリットがあまり意識されずに、生産量が少なくなってしまいました。
今でも伊豆大島や長崎の五島列島などで、ていねいな圧搾法で純度の高い椿油を作っている熱心な生産者の方もいらっしゃるのですが、生産量は決して多くはありません。