"防腐剤を使用していないから安心"

"防腐剤フリー”

という謳い文句をよく見かけますよね。

はっきり申し上げます。

一回で使い切るタイプの化粧品以外で、防腐剤を使わず販売することは不可能だと思います。

仮に、工場で防腐剤無添加の化粧品を作ったとしても、化粧品には必ず水が含まれているので、流通の段階で腐るでしょう。

水を含む化粧品は必ず腐る

開封後に冷蔵庫で保管したところで、水なのですから腐るのは当たり前。

「防腐剤不使用」とかかげていたとしても、防腐効果のある成分が使われていることになるわけです。

防腐剤を配合しているのに、使っていないと主張してよいのでしょうか。

気になる人は、
・防腐剤を使っていないのに、どうして腐らないのですか?
・どうやって腐らないようにしているのですか?
と化粧品メーカーや発売元に確認してください。

防腐の役割をする成分3選

それでは、防腐剤の指定はされていないが、実は防腐の役割を果たしている成分ベスト3を紹介します。

今あなたがお使いの化粧品の全成分表示をチェックしてみてくださいね。

フェノキシエタノール

エタノールという名前がついていますが、エチルアルコール(エタノール)とは性質が違います。殺菌・防腐目的で化粧品に配合される成分で、化粧品への配合量の割合は厳しく制限されていて、全ての化粧品に対して1%までとされています。揮発性成分のため肌に塗ると水分が蒸発し肌の乾燥を引き起こす恐れがあります。また頭痛などを引き起こす原因になることもあります。

BG (1,3-ブチレングリコール)

非常に多くの化粧品に抗菌目的で配合されています。雑菌を殺すのではなく、菌の増殖を抑える役割を果たしています。単体で防腐効果を出すには10%以上の配合量が必要となりますので、他の防腐剤との組み合わせで使われることが多い成分です。

エタノール(エチルアルコール)

消毒液にも使われている成分で、殺菌抗菌作用を併せ持っています。全成分表示でエタノールの順番が上位にある商品は相当な量が防腐剤として配合されていますので、敏感肌やアレルギーの方は注意が必要です。エタノールは蒸発しやすい成分ですので、皮脂を過剰に奪う恐れがあります。

いかがですか?

もし、今あなたがお使いの化粧品に以上の3種(フェノキシエタノール、BG、エタノール)全てが入っていたら、雑菌から化粧品をしっかりガードしてくれています。

すぐに化粧品にカビが生えたり、腐ったりすることはありませんので、開発メーカーは商品回収などのリスクを回避することができます。

「防腐剤無添加化粧品」という言葉は、使う人の肌の健康よりも売るための口実にしか思えないですね。

防腐剤無添加だから肌にやさしいと思わず、正しい情報を身につけることで、ご自分のお肌を守ってくださいね。